健康の秘訣

塩のミネラル効果と減塩

近年、日本人の高血圧と診断される患者数は4,300万人といわれており、それは日本人全体のおよそ1/3に当たる人口が高血圧症と呼ばれるようになったことになります。その原因の一つが高血圧症とは上が135、下を80と定められたことにあります。以前は上が150でも正常といわれたこともあったが、その基準の見直しにより今までなんともなかった一般の人が圧倒的に高血圧と診断されるようになりその結果として患者数が急激に増大しました。

そもそも血圧とは血液をからだ全体に張り巡らされたけ血管を通して、生きていくうえで欠かすことのできない酸素や栄養素をからだの隅々にまで届けるために心臓がそのポンプの役割を果たし、身体全体にその成分を送り込んできました。そして血圧は加齢とともに上昇していきます。それは年をとるごとに当然のように末梢の血管が細くなり、末梢血管抵抗が上がるために血液の血行を良くするために必要な生命維持作用でもあります。

それを無理やり、降圧剤の投与により単に血圧を下げるということがどのようなことなのかをお話ししたいと思います。

高血圧と塩の話

平成26年に厚生労働省が実施した「国民健康・栄養調査報告」によると、40〜70歳では男性で60%、女性では40%が高血圧症と診断されています。75歳以上においてはその数字はさらに顕著であり、男性の74%、女性の70%がそれに該当し、男女とも同じくらいの割合で高血圧であることになります。
年齢とともに高血圧患者の割合は増加し、男性では40代では3人に1人が高血圧であり、中壮年期において高血圧と診断される人の数は高くなります。女性においても50代から高血圧患者が増え始め、60代以降では50%を超えています。高齢化に伴い、さらに高血圧患者が増加していきます。

その要因の一つが塩分の摂り過ぎであるという結論であり、日本人の食生活において積極的に減塩が推奨されるようになり、ほとんどすべての人が塩分控えめな生活を余儀なくされてきました。また前項でも述べたように今まで正常とされてきた人でさえ病院で診断を受ければ、多くの人が高血圧と診断され医師から降圧剤を処方されてそれを服用するようになり現在の高血圧症患者のほとんどは半ば強制的に血圧を下げさせられています。

しかし、その対処法の弊害が数多く見受けられるようになってきています。まだまだその研究は半ばであり、根本的な結論にはなってはいませんが、考えられる現象が数多くあります。

その一つに脳細胞に十分な酸素が行き渡らなくなり、脳細胞の活性がさがることにより認知機能の低下します。脳細胞には繊細な毛細血管が張り巡らされています。しかし血行が悪くなるとその繊維状に張り巡らされた血管が少しずつ消滅し、血液が末梢細胞にまで行き渡らなくなってしまいます。血圧を下げるということはすなわち体中の末梢細胞に十分な酸素や栄養素が行き届かなくなることを意味し、脳であれば認知機能の低下、手足であれば冷え性、場合によっては壊死することもあります。

また減塩生活により血圧の低下は、心臓の収縮機能を抑えるだけではなく血管自体をも脆くしてしまい、脳梗塞の発症なども引き起こす危険性が出てきます。血管がもろくなれば簡単に破裂してしまったり、消滅したりすることにもなりかねません。大切な身体機能が血圧を下げるという単純な発想でとんでもない結果を誘発してしまうのです。

塩のミネラル成分の重要性

元来、塩とは海の豊富なミネラルの塊のようなものでありました。しかしそれが製塩法が変わってイオン膜製塩法は確かに今まで効果で入手が大変だった塩を画期的に製造方法の変更により安価に提供されるようになりました。しかしその製塩法の革命が思わぬ落とし穴になっていったのです。それは海水に含まれていた豊富なミネラル成分をほとんど取り除かれた塩化ナトリウム純度99%の精製塩を作り上げたことにあります。つまり体内に供給された塩分とはそのほとんどが塩化ナトリウムであり、大切なミネラル分がその中にはほとんど含まれていなかったということです。そのために体内に十分な海洋ミネラルが補給されなくなってしまい、ミネラル欠乏になってしまいました。本来昔から重宝されていた”塩”というものは、単なる味わいをよくするために塩分だけではなく、体内に貴重で大切なミネラルの供給源だったのです。

近年、それが見直されるようになり、天然塩、天日塩、岩塩が注目されるようになりました。そのことにより単に塩分という概念から海洋ミネラルを豊富に含む資材として見直されるようになってきました。

今までの精製塩とは違い、様々な海洋ミネラルがからだに取り込まれるようになり、単に減塩、減塩というだけではなく、一部の専門家に言わせると減塩生活こそが万病を引き起こすとまで言われています。今こそもっと食生活における塩の知識を学び、健康と塩の関係性をしっかりと理解する必要があります。

高血圧は怖くない

今の近代医学においては未だに栄養管理においても医師の勧めでも減塩がいわれ続けています。特に入院経験のある方ならわかると思いますが、病院食のほとんどがあまりに味けの少ない料理がほとんどです。極力塩分を使わず、使っている醤油も減塩、お漬物も煮物もすべて減塩です。まだまだ現代の医学では塩分は最大の敵のように扱われています。

しかし、むかし肉体労働や製鉄場で仕事する人は、休憩の時には欠かさず塩をなめていたといいます。また牛でも塩をなめさせいます。どうしてそれなのに塩を目の敵にしているのでしょうか。非常に根拠の乏しい常識のように思えてなりません。確かに塩分が少なくなると心臓の収縮機能は低下して、血圧は低下傾向になることは間違いないことでしょう。しかしそれにより弊害をあまりに無視した食生活改善だと言えます。当たり前のように言われている減塩生活は生活改善どころかむしろ生活習慣の改悪とでもいうべきことだと思います。当然血圧低下は体内に十分な酸素を送り込めなくなり、それが原因で脳細胞の活性が悪くなり、また脳内刺激物質の分泌が少なくなるとうつ病をも発症させる要因になりかねません。

また、降圧剤の服用により一層の心臓機能の低下が心筋梗塞をも誘発させるリスクを伴い、末梢細胞の消滅による危険リスク、血管が破裂したりしかねません。血管は無理な血圧低下より先に末梢血管を含む体内に張り巡らされた血管の弾力性を維持して、破裂しない丈夫な血管を作ることを最優先に考えて、ミネラルの補給をしっかりととることの方がどれほどからだにとって重要であるか考えてみてください。あなたの血圧を考える前にからだにどれだけミネラルが不足しているかを先に考えるべきです。

ヒートショックの原因

寒い季節によく耳にする「ヒートショック」

図に示す用のヒートショックには様々な環境要因があります。その危険性は加齢とともに上昇傾向にあります。65歳を超えると増え始め85歳にもなれば急上昇します。

暖かい部屋から急激に寒い浴室に行ったりしたり、トイレに行ったりするときに多く起こります。

あなたのからだは自らの働きで血管を細くし、自分自身で皮膚の下に流れる血液の量を減らし、体の熱を外に逃がさないように調節します。血管が縮むと、血液が流れにくくなるので、血圧は急上昇します。そしてその収縮した血管が、浴槽の温かい湯につかることで、血管は拡張し、急上昇した血圧が今度は急激に低下してしまうのです。その後も、浴槽から出て体を洗ったり、あるいは熱い湯船からいきなり出て寒い脱衣所に移動することなどの一連の行動で血圧は急激に大きく変動します。それがヒートショックです。

その時に如何に血管に弾力性があるかが問題です。弾力性を失った血管はその急激な血圧変化を吸収することができずに心臓にダイレクトに変化を伝えて、最悪の場合死に至らしめます。日頃から食生活においてどれほどミネラルの供給が重要であるかを考えておくべきです。ミネラルが十分に補給されていると血管に弾力をもたらして、その急激な血圧変化を血管全体で吸収することができるのです。

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